@article{oai:okinawauniversity.repo.nii.ac.jp:00001697, author = {盛口, 満}, issue = {9}, journal = {こども文化学科紀要}, month = {Feb}, note = {大阪を拠点として活動しているNPO法人「弱視の子どもたちに絵本を」(代表:山内薫)から、弱視や全盲の子ども達を対象とした自然体験ワークショップの講師の打診を受けた。自分にとっても初めての試みであったが、お話をお受けしたうえで、どのようなことができるかを考えることとした。  「しぜんの探検‐見えない見えない見えるのバリアを越えて」と名付けられたワークショップは、大阪自然史博物館を会場として全3回実施予定のプログラムが立てられた。NPOの作成した開催要項に書かれた開催趣旨は以下のようである。  「自然を体験し、自然を理解することは、現代に生きるすべての人々が豊かに暮らすために必要です。しかし、近年は理科離れや都市化、生活のデジタル化に伴って子ども達の自然体験の機会が減る傾向にあります。特に視覚障害のある子ども達には、移動や空間認識に困難があり、晴眼(引用者注:視覚健常者のこと)の子ども達より自然体験を積み重ねる機会が少ない傾向があります。NPO法人弱視の子どもたちに絵本を では、自然や生き物を題材にした絵本を視覚障害のある子ども達向けに加工を行う、触察の対象となる様々な模型等を作成したり、植物観察会の開催などの活動を重ね、読書活動を軸に視覚障害のある子ども達に自然体験を提供してきました。」  また、このワークショップには、視覚障害を持つ子供たちだけに限定するのではなく、晴眼児にも参加を呼び掛けるものとなっている。その理由として、NPOがワークショップを開催するにあたり、助成団体に申請した書類には、以下のようにも書かれている。  「視覚情報に偏る晴眼児と触る事で情報取得する視覚障碍児とがともに、観察やワークをすることで、普段とは異なった気づきがあり、自然への理解がより深まり、楽しさが広がる、バリアフリーの科学体験の可能性が期待できると考える。一人一人が、身の回りの自然への感心をひろげ、思考の深まることを期待する」  今回報告するのは、私が担当することとなった、その第一回目(2022年12月3、4日実施)の内容である。第一回目のプログラムに関しては、私のほかに大阪自然史博物館で活動する「なにわホネホネ団」の団長である西澤真樹子さんにも企画及び準備、当日の運営の面でお手伝いをいただいた。なお会場となる大阪自然史博物館の施設利用などに関しては、同博物館の石井陽子さんに調整をしていただいた。NPO「弱視の子どもたちに絵本を」の田中加津代さんが全体の運営を司った。また、自身が全盲である木下歩さんからは、このようなワークショップを実施するにあたっての注意点を教授していただいた。}, pages = {75--83}, title = {<実践報告>見えない・見えにくい・見えるのバリアを越えて -NPO法人「弱視の子どもたちに絵本を」主催:自然体験ワークショップの報告―}, year = {2023}, yomi = {モリグチ, ミツル} }