@article{oai:okinawauniversity.repo.nii.ac.jp:00000378, author = {渡久山, 幸功 and Tokuyama, Yukinori}, issue = {11}, journal = {地域研究 = Regional Studies}, month = {Mar}, note = {ヴァーン・スナイダーが書いた沖縄を舞台にした小説『八月十五夜の茶屋』(1951年)は、ベストセラーになり、その後、戯作家ジョン・パトリックによって舞台化され、3年を超える超ロングランを記録し、後に映画化され大ヒットした。小論では、数少ない先行研究に概観、原作と翻案の比較、その当時の作品と関連する様々な文献(新聞記事、書評、作者自身のインタビュー等)を調査しながら、本作品の解明を試みた。この作品は映画のヒットによって、沖縄の人々の記憶に残っているが、この映画版と原作の小説には大きく異なる点がある。特に、主要人物の芸者(沖縄のジュリ)や沖縄人通訳者の扱い方である。スナイダーの原作では、主人公のアメリカ将校に現地沖縄人からのプレゼントとして芸者を二人用意しているが、これは映画と異なり、アメリカ人将校と芸者との恋愛関係を描いておらず、芸者のイメージの脱セクシャリティ化を企図している。つまり、沖縄文化や沖縄人の等身大の描写を心がけ、ステレオタイプ的な描写を極力抑えられているところに特徴がある。また、軍事植民地沖縄に対するアメリカ軍政府への提言として、東洋人の住民の幸福は欧米的なものではないことを認識することが重要であり、彼らの異文化・習慣を尊重し、アメリカ文化や価値観を温情的に押し付けることがないように示唆している。しかし、それは、単にクリスマスのサンタクロースの様にプレゼントを与えるだけではなく、現地民の自立を促し、真の意味での民主化を提言しているため、在沖米軍(占領政府)にとっては、容認できない「危険な」テキストになっている、と指摘した。}, pages = {17--34}, title = {ヴァーン・スナイダーの小説『八月十五夜の茶屋』―米国占領軍政府に見捨てられた警句・教訓―}, year = {2013}, yomi = {トクヤマ, ユキノリ} }